アスパラ菜はアブラナ科に属する中国原産の野菜で、暑さに強い「菜心(サイシン)」と、寒さに強い「紅菜苔(コウサイタイ)」を交配させ育成された新しい品種です。とう立ちした茎葉と花芽を食べます。アスパラ菜の名前は、見た目は菜の花に似てはいますが、食べた時の歯ごたえと甘い風味がアスパラガスと似ている事から呼ばれるようになったそうです。アスパラ菜の中でもいくつか種類がありますが、現在では、一般に生産の多い「オータムポエム」を指すことが多いようです。
アスパラ菜は秋からトウ立ち始めたつぼみと茎葉を食べる野菜です。主茎を収穫後わき芽が順次のびてくるので、次から次へと長期間収穫できます。置賜での旬は12月中旬から3月中旬頃までです。
アスパラ菜は、β-カロテン、ビタミンC、鉄分などを多く含む緑黄色野菜です。冬野菜なので、冬のビタミン源として重宝します。β-カロテンは抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られていますが、体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあります。そのほか、カリウム、カルシウムをはじめ、マグネシウムやリン、鉄なども豊富に含んでいます。
選ぶ際には、なるべく花が咲いていない若い物にし、切り口が茶色く変色した物はやめましょう。
食べ方としては、さっと茹でてお浸しや和え物にするのが定番です。茹でたあと炒め物にしても美味しいです。また、春菊の代わりに鍋に入れると、春菊が苦手な方がいても彩りを加えられます。また茎はアスパラガスと同じようにベーコン巻にしたり、グラタンに入れたり、パスタの具にしても美味しいです。